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こんにちは、ナホンです。
今回はアキバで買った6インチディスプレイモジュールを使って、
小型の高解像度ディスプレイを作った話です。




使ったディスプレイモジュール

最初はAliExpressで買った中華ディスプレイを使おうと思っていたのですが、
解像度が低かったり、そもそも発色が極端に悪かったりで…

調べてみて良さそうな、秋月電子通商で売っている、
SHARP 6インチ高精細CGシリコン液晶パネルセット 1440×2560ドット ラズパイ用」を使うことにしました。
akiduki

6インチとスマホサイズにして2560x1440解像度のシャープのパネルです。
説明書をきちんと読みながら、慎重にパーツ同士をケーブルで繋げます。
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そしてこれまた説明書に従いモジュールのボタンを何度か押して初期設定をします。
動作確認を兼ねて映りのチェック。
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写真越しでも解像度の高さと発色の良さがわかると思います。
お値段は倍以上しますが、中華パネルとは雲泥の差です。



ケースの作成

このままでは使えないので、ケースが必要です。
秋月電子通商にも対応するアクリルのケースが売っているのですが、ディスプレイパネルに対してちょっと大きすぎて…

メインのディスプレイの下の狭いスペースに置きたいので、
極力上下がフレームレスになるようにFusion360でケースを設計して作りました。
case2

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大きく分けて、ベース部分、ミドルプレート、トッププレートの3つからできています。

せっかく作るのでちょっと便利にしたいと思い、
スタンド用に背面に20x20でM3のネジ穴を設けたり、
下と背面にカメラネジ(1/4-20UNC)の六角ナットを埋め込めるようにしています。
(本当は1/4-20UNCインサートナットがよかったのだけれど、入手できず)

トッププレート(透明アクリル2mm厚)とバックライト漏れを抑えるミドルプレート(黒ポリカーボネート0.5mm厚)は手作業で正確な位置に穴をあけるのが厳しかったので、
工作機械を貸してくれるファブスペースにアクリル板を持ち込み、レーザーカッターで切り出しました。
今回利用させていただいたのは、東京都三鷹市にあるファブスペースみたかさんです。




組み立て

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3x5mm外形4mmのインサートナットと1/4-20UNCの六角ナットを入れて、
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ボタンを二つはめて、
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大きいほうの基板の内側2つだけねじ止めして、
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小さいほうの基板をねじ止めして、
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ディスプレイを置いて、
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端子カバーをかぶせて、
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ミドルプレートをのせて、
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アクリルをねじ止めしたら、完成!



完成したもの

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完成したものがこちら。
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背面はこんな感じで基板のボタンを押せるようにしました。
左が電源ボタン、真ん中が輝度ボタン、右は初期設定用のボタンで押すと面倒なことになるので穴だけあけて外してます。
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ポート側はこんな感じでmicroUSB電源とHDMI入力、音声出力。
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下にはカメラ雲台を使えるようにカメラネジナットを埋め込んだので、
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こんな設置もできます。するかはともかく。



やっぱり"作る"は楽しい

ちゃんと設計して、しっかりと寸法にあったものを作ったのは今回が初めてかもしれません。
考え込んで時間がかかることもありましたが、その考えている時間もまた楽しいものでした。

そして初めてといえば、レーザー加工機を使ったのも今回が初めてでした。
早くそして正確に切れるので、また何かの機会に利用したいです。

またレーザー加工機の他にも、モデリングマシンでポリカーボネートの削り出しにも挑戦しました。
残念ながらこちらはうまくいきませんでしたが、次につながる良い経験になりました。
(いつかモデリングマシンで木材を削り出してケースを作りたい…!)



今回作成したケースの3DプリントデータはThingverseで公開しています。


.stlが3Dプリントデータ、.aiがアクリルのカットデータです。
0.5mmのミドルプレートのカットデータは…保存忘れてしまいました、すみません。
代わりにtop.stlを使ってください。

トッププレートはポリカーボネートでもいけますが、
レーザーカットの際フィルムが剥がれたところが焼けてしまったりと結構シビアでしたので、
特別な理由がない限りはアクリルでいいと思います。

またアクリルを切るのはちょっとという方はtop_〇mm.stlを使えばアクリルなしでも使えます。


興味のある方はぜひどうぞ。

ではでは~